採用マーケティング

求人原稿の書き方を見直す前に確認してほしいことー応募が来ない原稿に共通するパターン

  1. TOP
  2. 求人原稿の書き方を見直す前に確認してほしいことー応募が来ない原稿に共通するパターン
求人原稿の書き方を見直す前に確認してほしいことー応募が来ない原稿に共通するパターン
facebook X line

製造系求人媒体やIndeed等のアグリゲート型広告運用の営業として10年以上、私は数百社の求人原稿に関わってきました。現在は株式会社コンテナで製造業採用ラボの監修を担当している吉澤と申します。
 
大手メーカーから中小の町工場まで、業種や雇用形態、規模もさまざまな企業の採用活動を支援してきた中で、「応募が来ない」「採用できない」と悩む企業の原稿には、共通したパターンがありました。

書き方のテクニックの話をする前に、まず一つ問いかけさせてください。

「あなたは自社の求人原稿を見て、自分なら応募したいと思えますか?」

この問いに自信を持って「はい」と答えられない原稿は、求職者にも同じように映っています。

効果が出ない求人原稿に最も多いパターンが、募集要項だけで構成されているものです。

給与、勤務地、勤務時間、休日、福利厚生。確かにこれらは必要な情報です。求職者も当然確認します。しかし、これだけでは応募の判断ができません。

求職者が求人原稿を見るとき、何を考えているかを想像してみてください。「自分はこの会社に入って、どんな仕事をするのか」「どんな人たちと働くのか」「3年後、5年後にどうなっているのか」。つまり、入社後の自分をイメージしようとしています。

募集要項だけの原稿は、そのイメージを作る材料を何も与えていません。求職者の立場から見れば、「条件はわかったけど、どんな会社かわからない」という状態です。わからなければ、応募するリスクを取れません。結果として、応募を見送られます。

img1

では何を書けばいいのか。クライアントからよく聞かれる質問です。そのときに私がお伝えしていたのは、「今、自社で活躍している社員を2〜3名イメージして書いてみてください」ということです。その社員はどんな経歴で入社したのか、どんな仕事をしているのか、どんな強みがあるのか。そこから書き始めると、自然と「入社後のリアル」が原稿に乗ってきます。

年収例も同じです。「年収300万円〜600万円」という書き方では、求職者はイメージできません。「22歳・未経験入社1年目で年収320万円」「30歳・入社3年目のリーダー職で年収450万円」のように、具体的な人物像と紐づけて書くことで、求職者は自分の将来をイメージできます。

ただし、この場合に注意が必要なことがあります。業務内容がレイヤーによって大きく変わる場合は、一つの求人にまとめず、求人自体を分けることを検討してください。未経験者向けと経験者向けでは、届けたいメッセージも、使う言葉も、まるで違います。

「活気ある職場です」「がっつり稼げます」「アットホームな雰囲気です」「和気あいあいとした職場です」。

こうした表現を並べた原稿を、今でも数多く見かけます。採用担当者としては良かれと思って書いているのかもしれません。しかし現実として、求職者はすでにこれらの表現のコードを読み解いています。

  • 「がっつり稼げる」 → きつい仕事
  • 「和気あいあいとした職場」 → 人間関係が複雑
  • 「アットホーム」 → 距離感が近すぎる環境

いいことだけを並べた原稿が信頼されないのは、そのためです。求職者は「本当のことを言っていない」と感じた瞬間に、その原稿から離れます。

そもそも、なぜこうした原稿になってしまうのか。現場でよく見てきたのは、採用担当者自身が現場の業務を十分に把握できていないケースです。現場を知らなければ、具体的なことが書けません。結果として、抽象的な美辞麗句を並べることになります。また、採用担当者が他の業務も兼任していて、原稿に十分な時間をかけられないケースも多くあります。

img2

だからこそ、具体的に書くことが重要です。「アットホームな職場」と書くのではなく、「四半期に一度、懇親会があります」「週に一度、上司と1on1の時間があります」「業務後に飲みに行く文化があります」のように、具体的な事実を書く。読んだ求職者が「自分に合うかどうか」を自分で判断できる情報を渡すことが大切です。

重量物を扱う仕事であれば「重いものを持つ仕事です」ではなく「最大20kgの部品を扱う作業があります」と書く。具体的な数字や事実があれば、求職者は正確に判断できます。あいまいな表現は、求職者に誤った解釈をされるリスクを生みます。

正直に具体的に書いた原稿は、合わない人を遠ざける一方で、合う人の共感を得ます。「こういう職場なら自分でも働けそうだ」と感じた求職者は、覚悟を持って応募してきます。それがミスマッチの防止につながり、採用の質を上げます。
応募が来ない原稿のもう一つのパターンが、応募条件が多すぎるものです。

「普通自動車免許必須、フォークリフト免許歓迎、ExcelやWordが使える方、コミュニケーション能力のある方、向上心のある方、ものづくりに興味のある方」。

こうした条件が延々と並んでいる原稿を見るたびに、私はクライアントにこう問いかけていました。

「この条件を全て持っている社員は、今いますか?」

多くの場合、答えは「いない」か「一部しかいない」です。自社の現役社員でも満たせない条件を、求職者に求めている。これでは応募のハードルが上がるばかりです。

整理の仕方はシンプルです。まず全ての条件をマスト要件とウォンツ要件に分けてください。
  • マスト要件:「これがなければ採用できない」という絶対条件
  • ウォンツ要件:「あれば望ましい」という加点条件

マスト要件が多すぎる場合は、さらにその中で優先順位をつけてください。「本当に入社初日からなければ困るものか」を基準に絞り込むと、多くの場合かなり少なくなります。ウォンツ要件も同様です。数が多すぎると求職者には「マストに見える」ため、同じく絞り込みが必要です。


この整理をするだけで、原稿のトーンは大きく変わります。「ハードルが高い会社」から「自分でも挑戦できるかもしれない会社」に変わります。

img3

ここまで挙げてきた問題の根本には、一つの共通点があります。ターゲットが曖昧なことです。

誰に届けるかが決まっていない原稿は、誰にも刺さりません。「幅広く応募を集めたい」という気持ちはわかります。しかし実際には、ターゲットを絞った原稿の方が、刺さる人には深く刺さります。

ターゲットが決まると、何が変わるのか。言葉が変わります。具体が変わります。

例えば「未経験歓迎」と書くのか、「前職で製造現場や物流の仕事をされていた方、歓迎します」と書くのかでは、届く相手がまるで違います。前者は誰にでも当てはまるようで、誰にも刺さらない。後者は読んだ瞬間に「これは自分のことだ」と感じる人が現れます。

「子育て中の方も多く在籍しています」「Uターン・Iターン歓迎」。これらもターゲットを意識した言葉の選び方です。誰に届けたいかが明確になれば、自然とこうした言葉が出てきます。

まず「どんな人に入社してほしいか」を具体的に言語化することから始めてください。前職、生活スタイル、価値観。できるだけ具体的にイメージする。そのイメージが固まって初めて、原稿に書く言葉と具体が決まります。

img4
 書き方のテクニックは、あとからいくらでも磨けます。しかしその前に、原点となる問いに向き合ってほしいのです。

「自分がこの原稿を見て、応募したいと思えるか。」

この視点を持てるかどうかが、求人原稿の質を決めます。募集要項の羅列になっていないか、いいことだけを並べていないか、条件を絞り込めているか、誰に届けるかが決まっているか。

一つひとつは地味な作業かもしれません。しかし10年以上この仕事に関わってきた経験から言えば、応募が来る原稿を書いている企業は、例外なくこの問いに向き合っています。

まず自社の求人原稿を、求職者の目線で読み直すことから始めてみてください。
まず自社の求人原稿を、求職者の目線で読み直してみてください。それでも「どこが問題かわからない」という方は、お気軽にご相談ください。

株式会社コンテナでは、求人原稿の改善から採用サイトの制作、定着支援まで、採用活動全体を通じた伴走支援を行っています。


[無料相談はこちら]

吉澤 哲也|株式会社コンテナ 新規事業開発室

製造業専門求人サイトとして国内トップクラスのシェアを誇る「工場ワークス」にて7年間にわたり、東名阪・九州の拠点で営業・採用支援に従事。現場叩き上げの知見を武器に運用型広告の世界へ転身。 代理店時代にIndeed(シルバーランク)、求人ボックス(ダブルスターランク)の認定を受け、2024年代理店向けの求人ボックス Salesコンテストにて2位を受賞。 月間2,000万円超の広告運用を統括した知見を活かし、地方の中小工場から大手メーカーまで、データと現場感覚を融合させた「勝てる採用マーケティング」を支援。 ■ 認定・受賞実績 求人ボックス 代理店向けSalesコンテスト Summer Cup 2位 (2024) Google 広告「検索広告」認定資格 (2024-) Google 広告「ディスプレイ広告」認定資格 (2024-) Google 広告「AI 活用広告」認定資格 (2025-) Yahoo!広告 検索広告Basic (2025-) ウェブ解析士(2020-2022) 求人情報取扱者(2014-2018)

製造業の
人材獲得・定着を支援する
採用戦略専門メディア

本メディアは、BtoB製造業に特化した採用・人材定着の専門情報サイトです。
人手不足の中で、選ばれる企業になるための戦略・ノウハウ・事例を厳選してご紹介。
採用難や離職に悩む現場でも、成果につながるヒントが見つかる専門メディアです。